一般社団法人東京都食品衛生協会
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食中毒を起こす微生物
食品衛生あれこれ















 
    ボツリヌス菌   毒素型 
 ■     特徴 ・・・・・ 死亡率が40%以上といわれる恐ろしい食中毒菌
 ボツリヌス菌は、土壌や海、湖、川などの泥砂の中に分布している嫌気性の菌で、熟に強い芽胞を形成します。かん詰め、びん詰め、真空包装食品などの酸素が含まれない食品で増殖し、強い毒素(ボツリヌス毒素)を作ります。毒素を作り出す芽胞は、長時間の加熱でも死滅しません。この毒素は、現在知られているものでは最強の毒力があるといわれ、A~Fまでの型に分類されています。
芽胞は熱に強く、120℃4分(あるいは100℃6時間)以上の加熱をしなければ完全には死滅しません。
食品中など一定の発育条件(温度3.3℃、PH4.6以上で酸素がなく、水分や栄養分がある状態)がそろうと猛毒のポツリヌス毒素を作ります。
 
 原因食品 ・・・・・ 酸素のない状態になっている食品
 酸素のない状態になっている食品で、かん詰め、びん詰め、自家製のいずしなどの保存食品。
 ■   症状 ・・・・・  神経症状が現れるのが大きな特徴
 潜伏期問は8~36時間で、吐き気、おう吐、視力障害、言語障害、えん下困難(物を飲み込みづらくなる。)などの神経症状が現れるのが特徴で、重症例では呼吸まひにより死亡することもあります。
   予防のポイント
 ● 真空包装食品(パック)やかん詰めが膨脹していたり、食品に異臭があるときは決して食べない。
 ●  空器包装詰加圧加熱殺菌(レトルトパウチ食品)や大部分のかん詰めは120℃4分以上の加熱がされていますが、これとまぎらわしい形態の食品が流通しているので表示等をよく確認する。