一般社団法人東京都食品衛生協会
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食中毒を起こす微生物
食品衛生あれこれ















 
    黄色ブドウ球菌    毒素型 
 ■     特徴  ・・・・・ 健康な人にも常在する細菌
 この細菌は、健康な人でものど、鼻の中、毛髪などで検出され、動物の皮膚、腸管、ホコリの中など身近に存在しています。
 この菌は、食べ物の中で増殖するときにエンテロトキシンという毒素を作り、この毒素を食品と一緒に食べることにより、人に危害を及ぼします。この菌自体は熟に弱いのですが、産生する毒素は100℃30分の加熱でも分解されません。
酸素のない状態でも増殖が可能で、多少塩分があっても毒素を作るため、汚染を受ければあらゆる食品が原因食となる可能性あります。
※医療現場では、メチシリン耐性菌(MRSA)による感染症のなっている。
菌は、熱に弱いが、菌が作った毒素(エンテロトキシン)は、加熱でも分解されません。
健康な人でも、のどや鼻の中などに高率に検出されます。
酸素がない状態でも増殖が可能です。
 
 原因食品  ・・・・・ にぎりめしによる食中毒が多く発生
 にぎりめしや弁当、仕出し弁当、和菓子、シュークリームなどが原因食品として多く報告されていますが、人の手が触れることであらゆる食品が原因食となる可能性を持っています。
 ■   症状  ・・・・・  はき気、おう吐、腹痛が主な症状
 潜伏期間は1~5時間(平均3時間)で、吐き気、おう吐、腹痛が主な症状です。下痢をともなうこともありますが、一般に高い熱はでません。
   予防のポイント
 ● 手指などに切り傷や化膿巣のある人は、食品に直接触れたり、調理をしない。
 ● 手指の洗浄・消毒を十分に行う。
 ● 食品は、10℃以下で保存する。
 ●  調理に当たっては、帽子やマスクを着用する。