一般社団法人東京都食品衛生協会
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食中毒を起こす微生物
食品衛生あれこれ















 
 カンピロバクター    
 ■     特徴  ・・・・・ 鶏や牛などの腸に住む細菌
 カンピロバクターは、サルモネラと同じように鶏や牛、豚などの家畜や、犬などのペット類の腸管内に分布しています。これらの動物の糞に汚染された肉や水を介して食中毒を引き起こします。
 この菌は、らせん状をした細菌で、通常の酸素濃度のもとでは発育できず、また酸素がまったくない状態でもほとんど発育しません。酸素が3~15%程度含まれる微好気的条件でよく発育し、常温の空気中では徐々に死滅します。
 また、カンピロバクターは、少量の菌数(100個程度)でも発症します。
微好気性(少量の酸素がある状態)という特殊な条件下でしか増殖できず、常温の空気中では徐々に死滅します。
少量の菌数(100個程度)でも発症します。
最近、食中毒の発生件数が増加傾向にあります。
 ●  加熱不足など鶏肉料理(鶏わさなど)で発生することがよくあります。
 
   原因食品  ・・・・・  食肉、飲料水、サラダなど
 生の鶏肉や牛肉が汚染源となることが多く、肉の生食や加熱不足などによって発症します。また、犬や猫などのペット、ネズミなどから感染することもあります。
   症状  ・・・・・  腹痛、下痢、発熱が主な症状
  潜伏期間は、2~7日と比較的長いのが特徴です。まず、発熱、倦怠感、頭痛、めまい、筋肉痛が起こり、次に吐き気や腹痛におそわれます。その後、数時間から2日後に下痢症状が現れ、水のような便が出ます。
   予防のポイント
 ● 熱や乾燥に弱いので、調理器具は使用後によく洗浄し、熱湯消毒後よく乾燥させる。
 ● 食肉などは十分に加熱をする。
 ● 未殺菌の井戸水、沢水などは、塩素又は沸騰などにより殺菌してから利用する。