一般社団法人東京都食品衛生協会
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食中毒を起こす微生物
食品衛生あれこれ















 
    セレウス   毒素型 
 ■     特徴  ・・・・・ 毒素の違いにより「下痢型」と「おう吐型」に分類
 セレウス菌は、土壌細菌の一つで土壌、水、ほこりなど自然環境に広く分布し、農作物などを汚染していて、古くから腐敗菌として知られています。この細菌は、食品中で増殖するとエンテロトキシンをはじめとして、いくつかの異なる毒素を作ります。この菌による食中毒は、この毒素の違いにより、「下痢型」と「おう吐型」の2つのタイプに分類されます。日本で発生する食中毒のほとんどは「おう吐型」による食中毒です。
 
   下痢型  おう吐型
毒  素  下痢毒素は、56℃/5分で毒力がなくなる。   おう吐毒素は、熱に強く126℃/90分でも安定している
菌が作る毒素により、おう吐型と下痢型があり、日本ではほとんどがおう吐型による食中毒です。
菌が作る芽胞は熟に強く、不活性化するには100℃で27~31分間(米飯中では、22~36分)の加熱が必要です。
 
原因食品  ・・・・・ 米や小麦などの農作物
 米や小麦を原料とする食品が主な感染源で、これらを原料とするチャーハン、ピラフ、オムライス、スパゲティーなどです。
 
   下痢型  おう吐型
 原因食品 弁当、プリンなど  チャーハン、焼きそば、スパゲティなど 
 ■   症状  ・・・・・  毒素の違いにより、症状にも違いが
 
   下痢型  おう吐型
 菌の増殖する部位  体 内 食品中 
 潜伏期間 8~16時間  1~5時間  
 主な症状 腹痛、下痢
(ウエルシュ菌食中毒に似る) 
吐き気、おう吐、腹痛
(黄色ブドウ球菌食中毒に似る) 
   予防のポイント
 ● 一度に大量の米飯やめん頬を調理し、作り置きをしない。
 ● 穀類などが原料の食品は、調理後保温庫で保温するか、小分けして速やかに低温保存(10℃以下)する。