③ 苦情に対する判断 |
苦情の内容について正確に把握し、製品の不良によるものなのか、又は、苦情者等の誤解による苦情なのかを判断する必要があります。 |
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ア |
製品の不良などの場合 |
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製品の不良によることが判明したときは、速やかに調査し、今後の対応策についても隠さず報告し理解を得るように努めることが大切です。さらに、苦情者等が新しい製品を要求するのか、製品の購入代金を返金すればよいのか、場合によっては損害賠償を要求するのかを把握することも大切です。 |
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イ |
苦情者等の誤解による苦情の場合 |
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これもよくあるケースです。苦情者等の知識不足や誤解によって生ずるものです。この場合も、よく内容を説明して理解を得るようにします。 |
④ 原因究明 |
苦情者等への対応とともに、事故再発防止のため原因の究明を早急に行う必要があります。原因が究明できたなら、再発防止の措置を早急に行います。 |
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ア |
異物混入の場合は、ほとんどの場合、製造した施設に原因がありますが、流通する過程で混入することも考慮して、必要に応じて外部調査することも必要です。 |
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イ |
食品の腐敗・変敗、有症の場合は、自分の施設での製造などが原因なのか、流通の段階で保存や保管などの不備による原因なのかを調査する必要があります。この場合は、製造担当者や営業担当者が連携を図りながら調査を行い、その結果をもとに判断をします。 |
⑤ 苦情の対応 |
●状況によっては、真摯におわびること |
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●直ちに原因究明に取り組む意志を明確にあらわすこと |
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●途中経過を必ず苦情者に報告すること |
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●不信感、不安感を持たれないため、必要な情報公開を行うこと |
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●再発防止のための方策を明確にすること |
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●再発防止のための方策を明確にすること |
【おわびのプロセス】 |
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⑥ 改善措置 |
施設の問題点は、営業者から見る視点と消費者から見る視点とでは違いがあるものです。苦情の届出により、普段施設側では気がつかない問題点や不備などが見つかる場合もあります。この時は、重要な情報と捉え、施設の改善や従業員教育に役立てるようにします。 |
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ア |
製造業であれば、原因究明のチームを作り、仕入れから製造、出荷までの行程を洗い出し、どこで不具合が生じたのかを徹底的に調査し、不具合な箇所を取り除いたり、交換などをします。 |
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イ |
飲食店などで髪の毛が混入していたなどは、頭髪が出ないような帽子をかぶるなどします。 |
(2)危機管理マニュアルづくり |
苦情の発生を探知したら、解決に向けての体制づくりをしなくてはなりません。解決に向けては、施設の規模にかかわらず最高責任者(会社の場合であれば社長)へ報告をしなくてはなりません。必要に応じてその場で指示を仰ぎます。このことによって組織全体で解決に向かうことができます。苦情への対応は、異物の混入、食品の腐敗・変敗、有症など、申し出の内容によって体制づくりも異なってきます。
いずれにしても、速やかに製品の製造量、流通量や在庫量を調査するとともに、製造担当者に苦情内容を伝え、関連する製造工程での苦情発生原因の究明をしていきます。苦情の発生原因の究明ができたら、再発防止のための対策を立てます。
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